存在証明
サッカー日本代表のW杯メンバーが来月11月1日に発表される。
アジア最終予選、第4節のオーストラリア戦以降、システムを4-3-3に変更し、森保監督の選手選考はサッカーインテリジェンスとボール奪取力を重視するようになった。
おそらく森保監督は、リバプールのクロップ監督に代表されるような、ゲーゲンプレスを軸にしたサッカーを目指してきたのではないだろうか。
ゲーゲンプレスとはカウンタープレスの事である。
奪われたら速、奪い返す。
ゴールに近いところでボールを奪う、または相手のミスを誘う。
結果、相手は自分達のサッカーが出来なくなる。
それは第4節オーストラリア戦以降からの日本代表のサッカーの特徴だった。
また9月の親善試合、アメリカ戦ではボールを奪ってからのカウンターが際立っていた。
ここが1番重要なところである。
日本代表の攻撃を、単なるハイプレス&カウンターで片付けるのは安易だ。
強度の高いゲーゲンプレスやカウンター、これは4年前の日本代表、否、これまでの日本代表では真似出来なかった高次元のサッカーなのだから。
また、三苫のワイドからの攻撃はW杯本戦でも充分期待できる。
そのトリックについては以前、川崎フロンターレでチームメイトだった守田が言及している。
ともあれ、ボールを支配するドイツ対、高速カウンターのドイツ(日本)のような戦いになるのなら、これ以上の好カードは無い。
決勝トーナメントを戦い、ベスト8以上を目指すなら、グループリーグではターンオーバー等、賢明な采配をしていかなければならないのは言うまでもない。
決勝トーナメントを戦う国なら皆同じ考えの筈だ。
日本代表がグループリーグを2位で通過した場合、決勝トーナメント1回戦はベルギーと対戦する可能性が高い。
2戦終え、もし決勝トーナメントが見えてきた時、3戦目のスペイン戦で無理にでっかい花火を打ち上げ力尽きるよりも、決勝トーナメントでベルギーと戦い、前回の借りを返す、これ以上ない程のガチの火花を散らした方がよっぽど面白い。
ともあれ、森保監督がどのような選考でW杯に臨んだとしても、日本代表のサッカーに不満があるのなら、わざわざサッカー解説なんてしない方がいい。
その方が、今よりもよっぽど賢い人間に見える。
11月17日、W杯前最後の調整とも言えるカナダ戦が予定されている。
カナダはアメリカ以上に強敵である。
私としては、出来る事ならカナダ戦で大迫の代表復帰が見てみたい。
サッカーインテリジェンスの高い「半端ない人」の、存在証明を見てみたい。